セントビンセントノオハラ


青年海外協力隊20年度1次隊としてカリブ海に浮かぶ小さな国セントビンセントで活動してました。
by y-oharatti

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バレーボール大会

また、なのである。
今度は、InterFormVolleyballCompetition.つまり、バレーボールクラスマッチである。今、ビンセントでは学年末試験が始まり、今年度すべての通常授業は終了。

そして、試験が終わってから学校終了までの1週間弱、テストの採点と学年度末の成績処理のため、当然授業はなし。それなのに、生徒は学校に来る事を要求される。
つまり、1週間弱、グダグダな生活が続くのである。そこでterm1同様、バレーボールクラスマッチを企画。

ハリーはこのグダグダ生活がいかに生徒に良くないか、長い教員生活でよ~く分かっている。いっそ、休みにすればいいと思うのだが、教育省が絶対に許さないらしい。同僚の一人が、「保護者から苦情が来るからよ。教師はベビーシッターと同じよ」と言っていた。これは、一理あるような・・・。

ハリーからの提案だった事もあり、校長も快諾。
「Ms,多いに助かるよ!ありがとう!!」と言ってくれた。

term1ではできなかった事を、このtermのクラスマッチではやることに決めた。
まず、運営。term1では私一人で全てを回し、てんてこ舞いであった。

term3は、生徒にやらせる。

そう、この国の大人がもっとも苦手とする”段取り”を生徒に教えるのである。

by y-oharatti | 2009-06-16 03:35

ビンセントのモノ作り

ビンセントにはクラフト・センターという施設がある。
手に職を持つ人たちが、その作品の販路として利用する場所である。
ここも、公営。

ここでしか買えないみやげものがあるので、知ってる人は知ってるのだが、
いかんせんPRと立地がまずく、残念な事に観光客はめったに来ない。

若干ほこりがかぶった暇そうな店内で、おばちゃんが草を使ったマットを作っていた。
三つ編みにした草でこうしてグルグル巻いていくと・・・
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こうなる。
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それが、たくさん集まって、草のマットに。
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なかなか素敵である。
値段を聞いたら、$400EC!(約10,000円)欲しいような欲しくないような・・・・。
遠目にはいいが、近寄ると細かい草の繊維が結構ボーボーしてて、
寝転がったらチクチクしそう。かといって、マットだからとフミフミしても、細かいクズが出て掃除が大変になりそうな予感。

彼女はこの技術を両親から受け継ぎ、政府の事業の一環でカントリーサイドを回って技術伝達のワークショップを開いている。
政府が収入向上の機会奨励として、こうした動きをしている事は非常に良い事なのだが商品価値を高め、市場で勝負できる商品には素人目にも正直、まだ遠い。
それに、きっと購入するのは私のような素人。その素人から見て、「欲しくない」のだから、大事なポイントであることに間違いないだろう。
店の隅に大量に積まれた在庫がそれを物語っていた。せっかく作ったのに、ほこりにまみれてしまっている。

やっぱり、惜しい!のがビンセントの現状なのである。

by y-oharatti | 2009-06-15 23:03

テラス飯

”テラス飯”なんだか日本のトレンド雑誌に載ってそうな響きだが、
なんのこっちゃない、ただ「テラスでご飯を食べる」だけである。

これが、結構良くて最近ハマってる。
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この日のご飯はピーマンの炒めものと肉なす、みそ汁(着任時に持ってきた味噌を大事に食べている)。
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最近、なんでもご飯の上に載っけてしまう・・・。ビンシー化進行中。

by y-oharatti | 2009-06-13 21:49

ビンセント生徒事情

カリブ海諸国では、婚姻の概念が日本とは全く違う。

そもそも、”婚姻”というものが定着していない。

ある時、授業中に生徒が、
「Ms,ママが来てるから、行ってもいい???」
日本なら親が通りかかったって、授業中なら行かない。

だが、ここはビンセント。堅いことはナシ。

「いいよ、行っといで。」すると、

「Ms.!!私も!

はい??

私はてっきり、サボりたくて冗談を言っているのだと思った。

あの子のママでしょ、なんであなたのママなの??」

「Ms.、me too!!!」

同じクラスに姉妹がいるわけがなかろう!!

それが、いたのである。

彼女たちは、異父姉妹。どうやら、どちらかが年齢より早く(遅く)入学したらしい。
同じクラスに、姉妹がいる。学校側も知らなかった事実。

だが、ビンセントでは学校内で血縁関係があっても全く問題はないので、
親や兄姉が教師ということも普通にある。


彼女らはどちらも母とは一緒に住んでおらず、それぞれ別の家庭で暮らしている。
そりゃ、ママが来たら体育の授業どころじゃないよね。


日本人の私にとっては結構衝撃的な事実だったのだが、当の本人たちはどうって事無い様子。確かに、ここの子どもたちは兄妹全員父親が違う事も全く珍しくなく(むしろ同じ方が珍しい)、親自身が自分の人生に手一杯なため、子どもにあまり手をかけない。

手一杯といっても、経済的に貧しい場合もあるが、その多くの場合が”男女関係に手一杯”なのだ。母親のボーイフレンドがその娘に性的暴行をしたり、娘のいる家に火を放ったり、彼女の友達と寝てしまったのだがどうしたらいいかなんて人生相談まで(自分で考えろよ!)本当に信じられないようなニュースが新聞に載る。

ビンセントでは、好きな時に好きな人と好きなだけ子どもを作るのが、普通。その先の事は、あまり深く考えていない。

これが、ビンシー・スタンダード。
だが、それで世の中うまくいってるかと言うと、そうは思わない。やっぱり子どもは良くない影響を受ける。複雑な家庭環境にあるせいか、特に女子生徒に情緒不安定な生徒が多くいる。

そして、学校では女子生徒が減る。

妊娠して、学校に来られなくなるのである。私が知ってるだけでも、4人。
教育省の公式発表では、去年はビンセントで約120人いた。

本来、親や家族から無条件でもらえるはずの愛情をもらえなかった結果、そして家庭での基本的な躾を受けられなかった結果、こういう行動に行き着くのは当然と言えば当然である。

また、多くの親が充分な教育を受けられずに親になっている背景もある。セカンダリー・スクールが全入制になったのは、つい4年前の話である。

だからと言って、ビンシーが粗暴で無教養な人たちという事ではない。

学校に通っていなくても、教会や地域で学び、地に足を着けて生活している人もいる。
要はその人次第なのだが、教育という助けなしにそうなる事はなかなか難しい。
10代の妊娠、そして離学は、ビンセントにとって将来に渡る深刻な問題なのである。

by y-oharatti | 2009-06-12 23:25

St.Vincent land so beautiful!

St.Vincent land so beautiful!という歌詞から始まるビンセントのNational Anthem。こういうのを見る時、ここは本当に美しい島だなぁと思う。
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シャクシャクの木と花。正式名は誰も知らない。


真ん中の黒いサヤのなかにシャクシャクシード(種)が入っていて、
振るとシャクシャク音がする。
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お気に入りのパーム椰子の木。
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が、しかし、足下には・・・・。
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やっぱり、ゴミ!!!(悲)

by y-oharatti | 2009-06-07 21:19

Bahamaへ出張?!

一緒に陸上教室をやっている隣の学校のP.E Teachaer、Mr.モーガン。
Bahamaへ一緒に遠征に行って欲しいんだが、来られるか?」

バハマってあのバハマ

6月の下旬にバハマの首都ナッソーで開催される「中央アメリカ・カリブ諸国ジュニア混成競技会」へビンセントからも選手が派遣されるのだ。4人の選手のうち、1人は丘の下の生徒。そして、半分は女子選手であることから、女性のコーチに一緒に行って欲しいとの事。

今、ビンセントで実質的に陸上を指導をしている女性は私だけ。

そんな事で白羽の矢が立ったらしい。

頼まれた仕事は原則引き受ける事にしている事と、何より、観光大国バハマ!!

それに、世界の陸上競技をリードするこの地域の国際試合。
できる事ならば、行ってみたい。


だが、我々JOCVが持つ公用旅券には渡航制限があり、バハマは許可されていない。
公用旅券の追記には、JICAと外務省にそれ相応の手続きと時間が必要。
JICA事務所も動いてくれたのだが、いかんせんビンシーの仕事である。
陸上協会側の書類が用意できず、結局時間切れでこの話は無くなった。

しおしおのパーである。バハマ、行きたかったなぁ・・・・。


インタースクールが終わってからというもの、陸上教室もサッパリ下火になり、
最近はこの代表選手のみの練習。
代表に決まってから練習に来るようになるので、当然効果が上がらない。

バハマへ向けた練習が始まってから、ビンセントで初めてハードルを見た。
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持ってるんじゃん!!
だったら、普段から使おうよ・・・・。

今までも練習といってもその多くがタイムトライアルや何かの大会のための予選だったりして、全てが試合形式。初めての生徒や、できない事をできるようにする指導の場ではなかった。何か試合やイベントがなければやる気になれないのがビンシーである。そして、直前であわてて駆け込みで練習をするので、本番だってそれなりの結果で終わってしまうのだ。

”普段の努力と継続”

が、彼らは本当に苦手である。

今回集めた選手にしても、普段はほとんどトレーニングをしていないため、それなのに毎日練習させて怪我をしないのか本当に心配である。

恒常的に子どもを集め、指導ができるようにする。

実はこれが、私のもう一つの活動目標である。陸上教室は活動要請ではない。自分の足でとってきた活動だ。第一に学校体育の事。二番目に陸上のこと。

どこまでできるかわからないが、できるところまでやってみようと思う。

by y-oharatti | 2009-06-06 23:36

バレーボール・コンペティション終了

今日でバレーボール・コンペティションが無事終了。
結果は、全敗。

20校あるセカンダリーのうち、4校のエントリー。
そこそこ自信のある学校や、InterScondaryのメンバーを擁する学校しか来なかったのだ。最後のゲームもストレートで負けたが、サービスカットできたし、点数を獲って負けたので、確実に成長したのだ。

昨日の最後の練習にはほとんどのメンバーが集まった上、”自分を使え”と激しく主張した子が、一晩で驚くべき変化を遂げていたのだ。サービスができるようになった上に、今日のゲームではサービスカットして大活躍。何でも、どうしてもゲームに使ってもらいたくて、自主練したのだそうだ。


私がこれまで面倒見てきたビンシー生徒とは、あまりにも違っていた。
練習も含め、その子の事は誉めちぎった。女同士のジェラシーは逆効果になるのかもしれないが、正しい事をしたのだから、誉められて当然。


いいことの反面、今日のゲームをP.Eクラスが2人サボった。当然、連絡ナシ。
Girl'sGuide(ガールスカウトのようなもの)があるとは言っていたが、ハリーにも私にも何も連絡がなかった。試合があるのに、平気でサボるその感覚。Girl'sGuideが黄門様の印籠のつもりだろうか?

ハリーも私も、開いた口がふさがらなかった。

「どーするの?ウチは試合できるの???人数足りるの??」

「俺も知らん。」


結果的に試合はできたのだが、こういう生徒がいる事もまた事実で、その生徒が「ボール持って帰りたい」「Ms.が一緒に練習してくれたおかげよ」と言った生徒なのだから、本当にズッコケなのである。

憎めない子たちなのだが、肝心な線が一本足りないのだ。
確かに、肝心なところが抜けていない社会だったら、ビンセントはとっくに発展しているのだろうけど。

色々あったが、これにてバレーボール・コンペティション終了である。

by y-oharatti | 2009-06-05 23:50

その明日

明けて翌日。

私がグラウンドで待っているのを横目に、やっぱりP.Eクラスの女子たちは帰ろうしていた。だが、そこで事件(?)勃発。何と、今日ゲームがある事が判明!

ハリーの手違いである。

「ああ、俺の頭はどんどん年とってダメだ!!」とP.Eルームでつぶやくハリー。

イヤイヤ、そんな事はないですよ。弘法も筆の誤り。

今日だって、お昼にスタッフみんなにカラルースープ(ビンセントのローカル・フードの一つ。ダシーンという里芋の葉っぱで作ったスープ)を作って振る舞ってくれたのだ。本当に、超・体育人である。

発覚後の段取りは、さすがハリーだった。一人残らず生徒をとっつかまえ、全員ゲームに参加させた。

自ら配球し、アップに参加。ハリーが頑張ってるのでMs.の出る幕なし。
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今日の対戦相手はInterSecandaryのメンバーを擁するチーム。結果は火を見るよりも明らかだったが、今日のゲームが生徒が一番成長した気がする。
ハリーが隣で吠えていたせいもあり、生徒の集中力が違った。
お互いの失敗を責めてる余裕もないぐらい、力の差があったのだ。

「違う!そうじゃない!!レシーブはどうやるんだった?!
 こうだ!!こうだろ!!!
興奮しまくるハリー、「次、1点とろう!次!!次!!!」とひたすら励ますMs.

まぁ、いいコンビネーションなんだと思う。


金曜もゲームがある。
「明日こそ練習するからね!個人練習じゃなくて、チーム全員での練習だからね!!!」


今まで一度も練習に来たことがなかったが、仕方なく前回使った生徒がいる。
だが、ルールすら知らなかった。
今日も自分を使えとうるさいので、「練習しない奴は出さない!!」とハッキリ言ったら帰ろうとした。

「金曜のゲームでプレイしたかったら、この場にいなさい!みんなのプレーを見て、ルールを覚えなさい!!  練習に来なければ、一生ゲームはできないよ。」

ムクれて帰るかと思ったら、素直にその場に残った。ルールを知らなくても、技術がなくても、理屈なしにゲームだけはしたいのである。このモチベーションを生かさない手はない。


数人だが、ボールを家に持って帰りたいという生徒が現れた。
ゲームが終わって学校へ戻ると、先週全てのゲームを消化してしまった男子が数人練習していた。こういう子たちもいるのである。こういう子たちに応えねば。

by y-oharatti | 2009-06-03 23:55

その結果・・・。

明けて火曜日(月曜はビンセントの祝日だった)。

数人の生徒が、「Ms.,今日練習あるんだよね!」

おっ、やる気だな!!よしよし。

な~んてほくそ笑んでた私が甘かった。

放課後、集まったのは1人。私が丘の上の学校から降りてくる間に、ほとんど帰宅済みだった。
「今日、練習がある」という事を確認したP.Eクラスは1人もいなかった。


これが、この国の現状である。


その瞬間には、誰もが思っている。「勝ちたい、もっとうまくなりたい」
だが、それよりも、早く家に帰ったり、タウンでブラブラする誘惑に負けてしまう。
確かに、中には早く帰宅しなくてはならない理由がある生徒もいる。
幼い弟妹の面倒を見たり、大人に代わって、家の雑事を片付けたり。

だが、おおかたは違うのだ。
だから、高学力校に在籍できるという背景だってある。

P.Eルームに帰り、ハリーにぶちぶち愚痴ったら、ハリーの目が光った。
これは、また叱る気である。

でも、ハリーに叱られるから来ても意味がないのである。
確かに、そうやって嫌々でも来ているうちにやるようになるのかもしれない。
だが、私はそれは違うと思う。

何度も何度も生徒に裏切られては、また諭し、その繰り返しである。

だが、”叱って”来させるのだけは、私は嫌なのだ。

今日、1人は来たのだ。0よりは、いい。
そう思うしかない。
明日も練習。果たして、何人集まるのだろうか。

by y-oharatti | 2009-06-02 23:01